「怒る」と「叱る」
今回は子どもへの教育として「怒る」と「叱る」の違いについてかきます。
最近、会話や文章の中で「叱る」と「怒る」の違いが曖昧になり、入り混じって表現されているの時々見かけます。これらは一見、似ているようにも感じますが、異なるものです。
例えば、一人でいるときにイライラし「怒る」ことはあっても、一人で「叱る」ことはないでしょう。つまり怒るのは自分の感情の発散で、叱るのは相手という対象がいてはじめて成り立つ行為なのです。子供を「叱る」と「怒る」は、どのように違うのかコンパクトにお伝えします。
1.「叱る」は良い方向に導くため、「怒る」は感情を発散させるため
2.叱っているときは冷静、怒っているときは感情的
3.「叱る」は相手が中心、「怒る」は自分が中心
4.「叱る」は愛情が土台、「怒る」は怒りの感情が土台
「怒る」ことで生じる子供への悪い影響とは
これらの違いを知ると、子供の成長に与える影響は、「叱る」と「怒る」では大きな差が生じることは言うまでもありません。。
親が感情的になって怒ると、注意したいことが伝わらないだけでなく、子供はいつも親の顔色をうかがうようになります。そして物事の善悪も人に委ねるようになったり、自分自身を否定されたと感じ、自己肯定感が下がります。また親子関係にも溝ができていくでしょう。
ですので、子供がイタズラをしたり、反抗期で親の言うこと全てに反発したりすると、ついイライラし怒ってしまいがちですが、そこは冷静に叱るように心がげましょう。
では次に「叱る」を更に深め、子供を伸ばす叱り方のポイントをお伝えします。
子供を伸ばす叱り方のポイント
1.直後に叱る
「叱る」は「褒める」とバランスよく使うことで、より効果的に子どもの心に届くもの。しっかりフォローも忘れずしたいところです。叱るときはタイミングが大切です。注意すべきことをした直後に、叱りましょう。時間が経ってから、「昨日のあのとき~」なんて叱られても子どもはピンときません。。
2.真剣な表情で叱る
きっぱりとした口調で、顔は厳しい表情を見せましょう。他のことをしながら、片手間で叱っていると子供の心に届きません。
3.具体的な行為を指して叱る
必ず注意すべき行為、改善すべき点を指して叱りましょう。例えば、道路に急に飛び出したことや電車の中で走り回って騒いだこと、おもちゃを投げたことなどを具体的に言いましょう。
そして、漠然とした叱り方は止めましょう。「あなたは悪い子」「あなたはダメな子」「あなたは乱暴者」というような子供自身を否定するような言葉を投げかけることはよくありません。
4.理由を説明して叱る
なぜ親は叱っているのか、その理由も説明してください。例えば
「道路に急に飛び出すと、自動車にひかれるから」
「電車の中で騒ぐと、他の人に迷惑がかかるから」
「おもちゃを投げて、人にあたると危ないから」と、理由も一緒に説明しましょう。
感情は刻一刻と変化していくものです。自分自身が気づかない間に怒りの感情に支配されていないか、自分を客観視する気持ちを持ちながら、叱ることも大切です。
そして叱る時は、「褒める」ことを前後に持ってくると、より効果が高まります。
例えば
「いつも妹と遊んでれてありがとう」
「でもね、妹がおもちゃを片づけないからって、叩いたらダメ!」
「今度から、妹に『一緒に片付けよう!』って言ってあげてね、○○ちゃんはいつも優しく話しかけてくれてるから、きっとできる!」
叱る前に子どもを認めている気持ちを伝えると、次の注意の言葉を受け入れやすくなります。そして叱った後に、また褒めると、ガッカリした気持ちで終わらず、次への意欲に繋がり、親の愛情が子供の心に届くでしょう。
今回は全体的にまとめた感じになったので、このまま終わります。
ありがとうございました。